fltech - 富士通研究所の技術ブログ

富士通研究所の研究員がさまざまなテーマで語る技術ブログ

Fujitsu ナレッジグラフ拡張RAG技術のご紹介 #5 Fujitsu ナレッジグラフ拡張RAG for LA (Log Analysis)

こんにちは。Fujitsu Research of India の Supriya と、人工知能研究所の大浦です。

富士通では企業における生成AIの活用促進に向けて、多様かつ変化する企業ニーズに柔軟に対応し、企業が持つ膨大なデータや法令への準拠を容易に実現する「エンタープライズ生成AIフレームワーク」を開発し、2024年7月よりAIサービス Fujitsu Kozuchi (R&D) のラインナップとして順次提供を開始いたしました。

本記事では、このフレームワークを構成する「Fujitsu ナレッジグラフ拡張RAG for LA (Log Analysis)」についてご紹介いたします。(*1

*1:RAG技術:Retrieval Augmented Generation。生成AIの能力を外部データソースと組み合わせて拡張する技術。

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Materials Informatics特集 #10:半導体デバイス設計への因果発見AIの適用

はじめに

 こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の栗林壮太郎です。Materials Informatics特集の第10回は、因果発見AIの適用事例として、富士通研究所 デバイス&マテリアル研究センターとの社内実践事例を紹介します。本事例では、従来人手で行われてきた半導体デバイスの性能向上案の妥当性の検証に因果発見AIを適用することで、検証期間を大幅短縮し、かつ、詳細な性能向上の原理を見出すことを目標としました。本事例の関連論文が学術雑誌Applied Electronic Materialsで2025年5月25日に掲載されています[1]

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Materials Informatics特集#9: 材料の性質は何が原因で変化するの?因果発見AIがお答えします!

はじめに

こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の藤田です。富士通研究所では、コンピューティングとAIを活用し材料探索を加速する技術(Materials Informatics, MI)の開発に取り組んでおります。今回は統計的因果探索を活用した材料発見について紹介します。前回の記事では富士通独自開発のニューラルネットワークポテンシャル自動生成ツールを用いた事例紹介をしました。ご興味がある方は以下からご一読ください。

blog.fltech.dev

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Materials Informatics特集 #8: 【事例紹介】GeNNIP4MDを用いたプロピレングリコールの誘電特性の計算

はじめに

こんにちは、富士通コンピューティング研究所 Materials Informatics Projectの山﨑です。我々のプロジェクトでは、その名の通りMaterials Informatics(MI)の研究開発を行い、材料技術に関するお客様の課題を解決することを目的して活動しております。

今回のMaterials Informatics特集では、私たちの開発している分子動力学シミュレーション向けニューラルネットワーク力場(Neural Network Potential, NNP)を作成するツールGeNNIP4MD[1]を用いて東京大学様およびJSR株式会社様が実施されたプロピレングリコール(Propylene glycol, PG)の誘電特性の計算事例[2]を紹介します。

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低温で電気信号はどう変わるか?量子コンピュータ向けの配線設計技術の一部を紹介

こんにちは。量子研究所の福盛です。本回は、超伝導量子コンピュータ向けの設計技術の1つとして、低温での高周波電気信号がどのように変わるかを解説したいと思います。

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Materials Informatics特集 #7:機械学習分子動力学シミュレーションによる大規模ナフィオン膜内のプロトン輸送の解析

はじめに

こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の吉本勇太です。私たちは、高精度分子動力学シミュレーション向けニューラルネットワークポテンシャルの自動生成ツールGeNNIP4MD [1] の開発に取り組んでいます。なお、GeNNIP4MDの詳細に関しては、前回のMaterials Informatics特集 #6で詳しく解説していますので、ご興味がある方は以下からご一読ください。

今回のMaterials Informatics特集 #7では、GeNNIP4MDを用いて作成した高分子電解質膜(ナフィオン)向けニューラルネットワークポテンシャルに関するプレプリント [2] の内容についてご紹介します。

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Materials Informatics特集 #6:分子動力学シミュレーションの未来を拓く!高精度NNP自動生成技術「GeNNIP4MD」

はじめに

こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の松村直樹です。先日、弊社が開発している分子動力学(Molecular Dynamics: MD)シミュレーション向けニューラルネットワーク力場の自動生成ツールGeNNIP4MD (Generator of Neural Network Interatomic Potential for Molecular Dynamics) が、材料系の国際論文誌Journal of Chemical Theory and Computation (JCTC) に掲載されました。そこで今回のMaterials Informatics特集 #6では、その論文内容についてご紹介します。GeNNIP4MDを活用することで、AIや分子シミュレーションの専門知識がなくても、高精度なシミュレーションを実現するニューラルネットワーク力場を簡単に作成することができます。

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量子計算機を使った新しい素因数分解法の提案論文を読んでみた (その2)

はじめに

こんにちは、データ&セキュリティ研究所の山口と伊豆です。

2024年12月に中国の研究者たちが量子アニーリング計算機を使ってある条件を満たす2048ビット合成数の素因数分解に成功したという論文を発表しました。インターネット等で使用されているRSA暗号やRSA署名という暗号方式は合成数をパラメータ(公開鍵)として使用しており、この合成数の素因数分解が難しいことが安全性の根拠となっています。このため2048ビット合成数が簡単に素因数分解できてしまうとRSA暗号やRSA署名が解読されてしまい、インターネットの安全性が大きく揺らいでしまいます。本記事では本論文の提案内容を解析し、2048ビット合成数を使用するRSA暗号やRSA署名の安全性には影響がないことを説明します。

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Materials Informatics特集 #5:(レビュー論文紹介) AIで原子を動かす!?MLIPの世界へようこそ

はじめに

こんにちは、富士通研究所コンピューティング研究所の岩崎です。今回の記事では材料科学や化学の世界で注目を集めている機械学習原子間ポテンシャル(Machine Learning Interatomic Potential, MLIP)についてご紹介します。MLIPは、これまでの実験的手法に頼っていた材料の開発や設計を大きく変革する可能性を秘めています。

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Materials Informatics特集 #4: (レビュー論文紹介) 安定したMDシミュレーションが可能なMLIPってどんなモデル?【Forces are not Enough】

はじめに

こんにちは、富士通コンピューティング研究所 Materials Informatics Projectの山﨑です。私たちのチームでは、その名のとおりMaterial Informatics(MI)の研究開発を行い、材料技術に関するお客様の課題を解決することを目的して活動しております。 今回のMaterials Informatics特集 #4では、安定したMD(Molecular Dynamics: 分子動力学)シミュレーションが可能なMLIP((Machine Learning Interatomic Potential: 機械学習力場)について、最新の論文の知見をもとに紹介したいと思います。 なお、前回のMaterials Informatics特集 #3では、私たちの開発した高分子電解質膜向けニューラルネットワークポテンシャルについて紹介しましたので、ご興味のある方は下記のリンクをご参照ください。 blog.fltech.dev

突然ですが、皆さんはこのような経験をしたことはないでしょうか?

最近MD向けにAIを用いた機械学習力場が提案されていて、第一原理計算と同等の精度があるらしい...
でも使ってみようと調べたら、たくさんモデルが出てきてどのモデルを使ったら良いのかわからない

この記事では、このような課題を解決してくれる論文「Forces are not Enough: Benchmark and Critical Evaluation for Machine Learning Force Fields with Molecular Simulations」[1]を紹介したいと思います。

arxiv.org

この論文では、SchNet[2]やDeepMD[3]などのMLIPが提案され始めた比較的初期ごろのモデルに加えて、PaiNN[4]、GemNet[5]、Nequip[6]などのより高精度なモデルを含む様々なMLIPモデルに対して、どのモデルがMDシミュレーションに適しているかを様々な事例で評価しています。 現実的な系に対して、様々なMLIPを用いたMDシミュレーションを実行し、どのモデルでのシミュレーションが安定しているか、また物性値をどの程度再現できるかを調べています。 最後まで読んでいただければ、どのMLIPモデルがMDに適しているか、またMDに適したモデルを判断する際にどのような指標で評価すべきかが理解できるようになりますので、ぜひ最後まで読んでいただけるとうれしいです!

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Fujitsu Quantum Day 2025 Japanで超伝導量子ビットの作製技術についてポスター発表しました

はじめに

こんにちは、量子研究所で超伝導量子コンピュータのハードウェアに関する研究開発を担当している山口です。 2025年3月28日に開催したイベントFujitsu Quantum day 2025 Japan (https://www.fujitsu.com/global/about/research/technology/quantum/event-202503/)にて、量子コンピューティング技術のポスター発表を行いました。今回、そこでの発表内容についてご紹介します。

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業界初:熟練者の勘と経験をAIが継承 ― 不具合分析に革新をもたらす新手法

こんにちは。富士通の菊月、松尾と、株式会社Things(以下、「Things」)の森田です。

Thingsと富士通研究所は富士通が進めるオープンイノベーション活動「FUJITSU ACCELERATORプログラム」を通じて、製造業の不具合分析に業界初となる革新的なアプローチに取り組んでいます。

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Materials Informatics特集 #3:第72回応用物理学会春季学術講演会で機械学習ポテンシャルによる大規模・長時間分子動力学シミュレーション技術を発表しました

はじめに

こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の吉本勇太です。私たちは、コンピューティングとAIを活用し、材料探索を加速する技術の開発に取り組んでいます。

私たちが開発したニューラルネットワークポテンシャルの自動生成ツールGeNNIP4MD (Generator of Neural Network Interatomic Potential for Molecular Dynamics) を用いた研究成果が、第72回応用物理学会春季学術講演会に採択され、2025年3月に東京理科大学野田キャンパスにてポスター発表を行いました。今回のMaterials Informatics特集 #3では、発表した高分子電解質膜向けニューラルネットワークポテンシャルに関するポスターの内容についてご紹介します。なお、前回のMaterials Informatics特集 #2では、APS March Meeting 2025での機械学習ポテンシャルの研究動向をご紹介しましたので、ご興味がある方は以下からご一読ください。

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