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fltech - 富士通研究所の技術ブログ

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富士通研究所の研究員がさまざまなテーマで語る技術ブログ

SSII2025参加報告~プライバシー・セキュリティに関する研究成果の発表と最先端のロボティクス技術動向~

はじめに

こんにちは。富士通研究所 入社2年目の野路です。学生時代は点群処理による自動運転のための地図作成[1]に取り組んでおり、現在はその専門性を活かし、今年度より新設された「空間ロボティクス研究センター」にて、ロボットのための地図作成の技術開発に取り組んでいます。 この度、2025年5月に開催された第31回画像センシングシンポジウム(SSII2025)に参加し、富士通からは2件の研究発表を行ってきました。私の発表はスポットライト発表16.3%(18/110件)に選出され、多くの聴講者の前でお話しする機会もいただきました。 今回のSSII2025参加では、ロボティクス分野の最先端研究をキャッチアップすることも重要な目的の一つでした。本記事では、SSII2025での富士通の発表内容を中心に、最先端のロボティクス技術動向についても報告いたします。

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ISC2025に参加・展示しました#2 ~ 次世代Armプロセッサ「FUJITSU-MONAKA」の最新技術とOSS展開

こんにちは、富士通研究所 先端技術開発本部の味曽野智礼、温水玲雄、佐藤里奈です。私たちはAI・HPC・クラウドなどの最先端領域の未来を支える次世代プロセッサ「FUJITSU-MONAKA」の開発に取り組んでいます。その最新動向を世界に発信すべく、2025/6/10~6/13にドイツのハンブルクで開催された国際会議ISC High Performance 2025(以下、ISC2025|https://isc-hpc.com/)に現地参加してきました。 本記事では、イベントでの展示内容や来場者からの反響、性能最適化に向けたOSS・コンパイラ開発の取り組みなど、FUJITSU-MONAKAの全体像と今後の展望をまとめてご紹介します。

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ISC2025に参加・展示しました#1 ~ AI Computing BrokerおよびAIベースの量子化学ソリューション

はじめに

こんにちは、コンピューティング研究所の飯田です。

コンピューティング研究所が開発している「GeNNIP4MD」と「AI Computing Broker(ACB)」に関するデモを作成しました。このデモの展示と世界のスーパーコンピュータの動向に関する情報収集を行うために2025/06/10~06/13にドイツのハンブルクで開催された国際会議ISC High Performance 2025へ現地参加してきました。

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AIアバターによる質疑応答やプレゼンテーションを実現する「Fujitsu ナレッジAIアバター」技術のご紹介

はじめに

こんにちは。人工知能研究所の陽奥、豊田、ジャパン・グローバルゲートウェイの松永です。富士通では、AIアバターが質問に対して、例えば経営者やベテラン技術者の知識をデータ化したナレッジに基づいて回答を行うことや、プレゼンテーション資料を理解して発表原稿を作成し、発表することができる「Fujitsu ナレッジAIアバター」技術を開発しました(下図:Fujitsu ナレッジAIアバターのWeb UI例)。今回は技術の特徴と仕組みについて紹介します。

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Materials Informatics特集 #11:(レビュー論文紹介) 万能なAIモデル「汎用MLIP」とは?

はじめに

こんにちは、富士通研究所コンピューティング研究所の岩崎です。今回の記事では材料科学や化学の世界で注目を集めている汎用機械学習原子間ポテンシャル(Universal Machine Learning Interatomic Potential, U-MLIP)についてご紹介します。U-MLIPは、この分野で最も活発に研究が進められており、材料の開発や設計においてブレイクスルーとなる可能性を秘めています。

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Fujitsu ナレッジグラフ拡張RAG技術のご紹介 #5 Fujitsu ナレッジグラフ拡張RAG for LA (Log Analysis)

こんにちは。Fujitsu Research of India の Supriya と、人工知能研究所の大浦です。

富士通では企業における生成AIの活用促進に向けて、多様かつ変化する企業ニーズに柔軟に対応し、企業が持つ膨大なデータや法令への準拠を容易に実現する「エンタープライズ生成AIフレームワーク」を開発し、2024年7月よりAIサービス Fujitsu Kozuchi (R&D) のラインナップとして順次提供を開始いたしました。

本記事では、このフレームワークを構成する「Fujitsu ナレッジグラフ拡張RAG for LA (Log Analysis)」についてご紹介いたします。(*1

*1:RAG技術:Retrieval Augmented Generation。生成AIの能力を外部データソースと組み合わせて拡張する技術。

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Materials Informatics特集 #10:半導体デバイス設計への因果発見AIの適用

はじめに

 こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の栗林壮太郎です。Materials Informatics特集の第10回は、因果発見AIの適用事例として、富士通研究所 デバイス&マテリアル研究センターとの社内実践事例を紹介します。本事例では、従来人手で行われてきた半導体デバイスの性能向上案の妥当性の検証に因果発見AIを適用することで、検証期間を大幅短縮し、かつ、詳細な性能向上の原理を見出すことを目標としました。本事例の関連論文が学術雑誌Applied Electronic Materialsで2025年5月25日に掲載されています[1]

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Materials Informatics特集#9: 材料の性質は何が原因で変化するの?因果発見AIがお答えします!

はじめに

こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の藤田です。富士通研究所では、コンピューティングとAIを活用し材料探索を加速する技術(Materials Informatics, MI)の開発に取り組んでおります。今回は統計的因果探索を活用した材料発見について紹介します。前回の記事では富士通独自開発のニューラルネットワークポテンシャル自動生成ツールを用いた事例紹介をしました。ご興味がある方は以下からご一読ください。

blog.fltech.dev

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Materials Informatics特集 #8: 【事例紹介】GeNNIP4MDを用いたプロピレングリコールの誘電特性の計算

はじめに

こんにちは、富士通コンピューティング研究所 Materials Informatics Projectの山﨑です。我々のプロジェクトでは、その名の通りMaterials Informatics(MI)の研究開発を行い、材料技術に関するお客様の課題を解決することを目的して活動しております。

今回のMaterials Informatics特集では、私たちの開発している分子動力学シミュレーション向けニューラルネットワーク力場(Neural Network Potential, NNP)を作成するツールGeNNIP4MD[1]を用いて東京大学様およびJSR株式会社様が実施されたプロピレングリコール(Propylene glycol, PG)の誘電特性の計算事例[2]を紹介します。

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低温で電気信号はどう変わるか?量子コンピュータ向けの配線設計技術の一部を紹介

こんにちは。量子研究所の福盛です。本回は、超伝導量子コンピュータ向けの設計技術の1つとして、低温での高周波電気信号がどのように変わるかを解説したいと思います。

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Materials Informatics特集 #7:機械学習分子動力学シミュレーションによる大規模ナフィオン膜内のプロトン輸送の解析

はじめに

こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の吉本勇太です。私たちは、高精度分子動力学シミュレーション向けニューラルネットワークポテンシャルの自動生成ツールGeNNIP4MD [1] の開発に取り組んでいます。なお、GeNNIP4MDの詳細に関しては、前回のMaterials Informatics特集 #6で詳しく解説していますので、ご興味がある方は以下からご一読ください。

今回のMaterials Informatics特集 #7では、GeNNIP4MDを用いて作成した高分子電解質膜(ナフィオン)向けニューラルネットワークポテンシャルに関するプレプリント [2] の内容についてご紹介します。

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Materials Informatics特集 #6:分子動力学シミュレーションの未来を拓く!高精度NNP自動生成技術「GeNNIP4MD」

はじめに

こんにちは、富士通研究所 コンピューティング研究所の松村直樹です。先日、弊社が開発している分子動力学(Molecular Dynamics: MD)シミュレーション向けニューラルネットワーク力場の自動生成ツールGeNNIP4MD (Generator of Neural Network Interatomic Potential for Molecular Dynamics) が、材料系の国際論文誌Journal of Chemical Theory and Computation (JCTC) に掲載されました。そこで今回のMaterials Informatics特集 #6では、その論文内容についてご紹介します。GeNNIP4MDを活用することで、AIや分子シミュレーションの専門知識がなくても、高精度なシミュレーションを実現するニューラルネットワーク力場を簡単に作成することができます。

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