fltech - 富士通研究所の技術ブログ

富士通研究所の研究員がさまざまなテーマで語る技術ブログ

1bit 量子化技術の紹介

1bit量子化で広がるLLMの可能性:高速・省メモリ化の最前線

こんにちは。富士通株式会社 人工知能研究所の酒井です。本ブログでは「1bit量子化」について、分かりやすく紹介します。本技術開発の背景には、巨大化する生成AIモデルと、それに伴う計算資源の課題があります。今回、人工知能研究所はこの問題を解決する画期的な技術である1bit量子化を実現し、さらに本技術をOSS公開しました。本ブログではその背景から技術までを簡単に説明します。

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量子古典ハイブリッド技術によるロボットの運動制御

     皆様、こんにちは。量子研究所の量子アプリCPJの木村です。 この度、2025年12月2日にFujitsu Technology Parkで開催されたFTU 2025において、私は私たちの最新の研究成果を発表いたしました。今回は、この発表を多くの方々にお届けするため、Fujitsu Tech Blogでも詳しくご紹介させていただきます。

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デジタルフェイク対策:バイアスを低減した信頼できるディープフェイク検知技術

こんにちは、富士通研究所データ&セキュリティ研究所の吉井章人と園田亮介です。この記事ではデジタルフェイク対策技術の一つとして、私たちが開発しているディープフェイク検知技術について紹介します。

生成AIなどの普及により、実在しないデジタルフェイクが誰でも容易に作れるようになりつつあります。 最近ではリアルタイムでも高い品質で、現実と見分けるのが難しい画像や動画が生成できることから、 著名人や政治家などになりすまして架空の発言を広めたり、文書を巧妙に改ざんして取引で損害を与えたりすることが想定されます。 技術の進歩が速い現在、AIを悪用した事件や事故を防ぐためにデジタルフェイクを検知できる技術が求められているのです。

富士通研究所では、信頼できるAIとの共存を目指して、デジタルフェイクの対策技術を開発しています[1]。 この度、私たちは技術をアピールするデモをFujitsu Technology Update 2025[2]で発表しました。 まず最初にデモの概要を紹介したのちに、ディープフェイク検知技術について説明したいと思います。

デモの動画をご覧ください。最初にビデオ通話の様子が登場します。


ビデオ通話の人物はAIで顔を入れ替え、弊社社長[3]になりすましています。この人物の顔に対して赤枠を描画し、顔が改ざんされていることを表示しています。 さらに、枠の上には小さな画像が表示されています。これらは、顔画像の中で改ざんされていると判断を下すのに影響した領域が抜粋されてヒートマップで表示したものです。

また、顔以外にもレシート画像や請求書などの文書が改ざんされているかを分析し、判定結果だけでなくどの部分が事実と異なるかも表示しています。

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企業間のAIエージェント共創を支えるセキュアエージェントゲートウェイ

こんにちは、データ&セキュリティ研究所の宇野、三宅、Inderjeetです。

近年、AI技術の発展は目覚ましく、単一の企業や組織内だけでなく、複数の企業や組織のAIエージェントが連携し、共創することで、より複雑で多様な課題を解決できる未来が現実味を帯びてきました。世の中に公開されている情報だけでは、AIの性能向上に必要な知識が限界に近づく中、企業が積み上げた知識を学習したAIエージェントが相互に連携することによって、サプライチェーンなどの産業全体の課題解決や、企業間共創による新たなイノベーション創出が期待されます。

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Materials Informatics特集 #15:GeNNIP4MDによる12万原子超の全固体電池の界面構造解析

こんにちは、富士通研究所の松村、西口、山崎です。我々のプロジェクトでは、Materials Informatics (MI) の研究開発を行っており、材料技術に関するお客様の課題を解決することを目的として活動しております。

今回のMaterials Informatics特集では、私たちが開発している分子動力学シミュレーション向けニューラルネットワーク力場を作成するツールGeNNIP4MD [1]に搭載している知識蒸留機能を活用し、全固体電池の固体電解質界面層の形成シミュレーションを、固体電解質膜と負極金属による12万原子を超える固固界面モデルの分子動力学 (Molecular Dynamics, MD) シミュレーションで実施した事例についてご紹介します。

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サプライチェーン・デジタルリハーサル:不確実な時代の戦略立案を支援

こんにちは。コンバージングテクノロジー研究所の尾形です。私たちの研究グループでは、企業のサプライチェーンに関して、中長期的な戦略的意思決定を支援する「サプライチェーン・デジタルリハーサル」の技術開発に取り組んでいます。本技術の特長と大手食品企業様の製品のサプライチェーンを対象とした共同検証についてご紹介します。

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偽・誤情報、AIトラスト、AIセキュリティに対応する国際コンソーシアムを設立

はじめに

こんにちは、データ&セキュリティ研究所の坂本・新田です。

現在、生成AI技術の発展は大きな可能性と共に、コンテンツの真偽性、AIシステムセキュリティ、倫理的利用やガバナンスといった喫緊の課題を提起しています。これらの課題は、ディープフェイクや偽・誤情報の拡散、プロンプトインジェクションのようなAIシステムへの新たな攻撃、さらには法規制への対応など多岐にわたり、一企業や単一技術では解決困難です。健全なAI技術の発展のためには、国際的な連携と多様な専門知識による多角的なアプローチが不可欠であると富士通は考えています。

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宇宙データオンデマンドで目指すもの

初めに

近年、人工衛星の数は飛躍的に増加し、宇宙からのサービスがより身近なものになってきました。スマートフォンの位置情報サービスや天気予報など、実は私たちの日常生活にも、すでに人工衛星が活用されています。 しかし、衛星データの活用には、まだまだ多くの課題が残されています。例えば、必要な時に必要な場所のデータが得られなかったり、データの取得から実際に使えるようになるまで時間がかかりすぎたり、費用が高額だったり。 富士通株式会社は、ICT(情報通信技術)を基盤とする企業として、これらの課題を解決し、宇宙データをもっと使いやすく、もっと価値あるものにするための研究開発を進めています。 本記事では、富士通が取り組む「宇宙データオンデマンド」というコンセプトと、それを実現するための3つの革新的な技術について、技術に詳しくない方にも分かりやすく解説します。特に、衛星上でAI処理を行う「衛星エッジコンピューティング」を中心に、その仕組みと可能性をご紹介します。

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"想像"する空間:複数ロボットの協調動作を実現

こんにちは、空間ロボティクス研究センターの長村です。
本記事では、Fujitsu Technology Update(FTU2025)の取り組みとして、人とロボットが現実世界で協調するための「空間World Model」 の研究開発について紹介します。

また本日、空間World Modelに関する公式プレスリリースも公開しました。併せてご覧いただければ幸いです。

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Policy Twin: 革新的な施策立案技術で社会をデザイン ~ソーシャルデジタルツインを強化する新技術~

 こんにちは、コンバージングテクノロジー研究所の鈴木・久留米です。私たちの研究グループでは、自治体や国が行う施策立案を飛躍的に進化させる「Policy Twin」技術を開発しています。

 皆さんは、「デジタルツイン」というキーワードを聞いたことはあるでしょうか?デジタルツインとは、仮想空間上に現実空間の双子(ツイン)を構築してシミュレーションする技術の総称であり、製造業・スマートシティなどの様々な領域で活用されています。私たちはそれに留まらず、デジタルに人・社会を再現して、社会課題を解決できるようにするための「ソーシャルデジタルツイン」[^1],[^2] 技術を開発してきました。そしてさらに深化させ、社会設計の根幹をなす「施策(Policy)」そのものをまるごとデジタルツイン化するという、一歩進んだ挑戦をしています。それが、私たちが開発している「Policy Twin」技術です。

 今回は、この革新的なPolicy Twin技術の全貌と、実際の自治体での技術適用の内容を、皆さまにご紹介したいと思います。施策をデジタル空間上で自由に試すことで、私たちのリアルな社会もより良いものへと進化していく、そんなワクワクする新たな社会設計の可能性にご期待ください!

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海の社会課題解決に挑戦、海洋デジタルツインでJブルークレジット®認証取得!!

 こんにちは、コンバージングテクノロジー研究所の妙見と畠添です。私たちは脱炭素化や海洋環境の保全への貢献が期待されるブルーカーボン生態系 [*1] の環境保全などに対して、「高品質・迅速な海洋環境可視化」や「多面的な施策立案・実行」の支援を行える技術を開発しました。これらの技術を活用して高品質なJブルークレジット® [*2] の認証を取得しました [*3] 。今回は、「高品質・迅速な海洋環境可視化」を構成する技術ついてご紹介します。

*1:海洋におけるCO2の吸収・蓄積を行う生態系。例:藻場(海藻・海草)や塩性湿地・干潟、マングローブ林

*2:ジャパンブルーエコノミー技術研究組合がブルーカーボン活用プロジェクトを対象に発行するカーボンクレジットの一種

*3:宇和島発!漁協・地域・自治体が連携したアマモ再生ブルーカーボンプロジェクト

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生成AI for Software Engineering #3 経験豊富なエンジニアしか抽出できないテスト項目を自動生成!テスト仕様書生成技術のご紹介

こんにちは。人工知能研究所の外川、中川です。

富士通では企業における生成AIの活用促進に向けて、多様かつ変化する企業ニーズに柔軟に対応し、企業が持つ膨大なデータや法令への準拠を容易に実現する「エンタープライズ生成AIフレームワーク」を開発し、2024年7月よりAIサービス Fujitsu Kozuchi (R&D) のラインナップとして順次提供を開始いたしました。
本記事では、生成AIがもたらすシステム運用・保守の変革に焦点を当て、既存の設計書からテストケースの生成を自動化するテスト仕様書生成技術についてご紹介いたします。

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「Fujitsu 因果AI」のご紹介(全3回) #1 因果アクション最適化技術

こんにちは。人工知能研究所の高木、岡嶋、小柳、小川です。

富士通では企業におけるデータドリブンによる意思決定を支援するため、「Fujitsu 因果 AI」を開発しました。この技術は、企業データから因果関係を分析し、それを用いることで、最も効果が高くかつ悪影響を及ぼさない施策を広範囲な情報をもとに推薦するものです。

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