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fltech - 富士通研究所の技術ブログ

富士通研究所の研究員がさまざまなテーマで語る技術ブログ

Fujitsu Kozuchi AIコアエンジン紹介Blog連載第二弾事前告知

こんにちは。人工知能研究所の福田です。富士通ではFujitsu Kozuchiを通じて研究開発した先端AI技術を提供しています。ここで提供されている技術をより多くの方に体験していただき、皆さまのお役に立てるかどうかの判断材料にしていただくとともに、使ってみた感想やフィードバックによってより良い技術に進化させていきたいと考えています。

前回、Fujitsu Kozuchiに搭載されている5つの技術を連載企画として紹介させていただきました。Fujitsu Kozuchiには富士通で開発される最先端の技術が日々追加・更新されております。そこで前回紹介できなかった新しい技術について、連載第二弾として5週連続でご紹介させていただきます。Tech Blogでのご紹介ですので、技術の価値だけではなくその中身・仕組みについても皆様にわかりやすくお伝えしたいと考えております。

それでは、本連載の予告編として、各技術の概要を紹介させていただきます。

本連載でご紹介するAIコアエンジン

1. 表形式データをAIで学習・活用が可能に! Fujitsu Auto Data Wrangling (5/16頃公開予定)

エクセルなど表形式のデータは多様な表現形式があり、AIの学習に利用するためにはデータ整形などの前処理をおこなう必要があります。この技術は生成AIを活用し、表形式データに含まれる日付・カテゴリー分けなど型を推定しAIで読み込めるようにするだけでなく、関連する新たなデータを追加することで前処理工数を90%以上削減し、表形式データを学習に用いたAIモデルの精度を大きく向上することが可能になります。

2. 画像の理解・説明を容易に実現!AutoML for Vision(5/23頃公開予定)

画像の内容を把握したり画像に関する質問に回答するAIを作るには、大量のデータと計算機資源、それに画像AIに関する専門知識が必要となります。この技術ではユーザがおこないたいタスクを入力すると、事前に学習された様々なAIモデルを適切に選択することで、専門知識を持たずとも少量の学習データセットで最高水準の識別精度を実現します。

3. 生成AIを通じて最適化問題の解を導出!Composite AI(5/30頃公開予定)

生成AIは対話型インターフェースで様々な問題に対する回答を提示しますが、リソース割当などの最適化問題は苦手な領域です。また最適化問題を解くためには、最適化に関する専門知識が必要となります。本技術は対話形式で問題を入力すると、問題の定式化およびその回答の作成を自動でおこなうことができ、従来1-2か月かかるような最適化AIの試作期間を1日に短縮できます。

4. チャット形式でビジネスデータを分析・可視化!Smart Enterprise Data Assistant (6/6頃公開予定)

近年ではお客様の行動履歴や商品在庫履歴など様々なビジネスデータを利用する機会が増えました。その対象は様々ですが、ビジネスデータの利活用には高度な分析やプログラミングスキルが必要です。本技術は生成AIを活用し、プログラミングやカスタマイズなしでチャットによるデータ分析やグラフによる視覚的な分析結果の表示が可能です。

5. 交通量や災害など、安全のための様々な事象を自動検知!交通映像監視(6/13頃公開予定)

交通映像においては、オブジェクト・交通事象・天候・災害・カメラ異常など多様な項目を継続的に監視する必要があります。この技術では、交通量・事故・道路状況・天候・カメラ異常など計27種類の道路管制・管理に必要な映像を自動で認識します。各種映像の認識率は平均で95%以上を達成しており、管理作業を大幅に省力化・効率化することが可能です。

最後に

Fujitsu Kozuchiでは、技術の完成度よりもお試しいただく機会の創出を優先しております。そして、「こんなこともできればいいのに」や「ここを使いやすくしたい」という声をもとに技術を磨き上げていきます。また本記事および予定している上記の記事は、前回に引き続き日本語版と英語版を同時に掲載しご紹介する予定です。国内外にかかわらず、興味を持っていただいた方にはどんな方にも富士通の技術を試していただき、さまざまな声をお聞かせいただければ幸いです。