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fltech - 富士通研究所の技術ブログ

富士通研究所の研究員がさまざまなテーマで語る技術ブログ

交通映像監視の特長のご紹介

こんにちは、富士通研究開発中心有限公司(Fujitsu Research & Development Center Co, Ltd.)のZhang Nanです。今日はFujitsu Kozuchiに搭載されている交通映像監視をご紹介します。

このブログは、Fujitsu Kozuchi のAIコアエンジンを紹介する連載ブログのひとつです。ブログの最後で、これまでの内容をまとめておさらいできます!

交通映像監視は、道路を映した映像を利用し、交通量や逆走などの交通事象、災害などをリアルタイムで検知することで、道路管制や管理を省力化できる技術です。この技術は、富士通が研究開発した先端AI技術を迅速に試すことができるプラットフォームFujitsu Kozuchiに、「AIコアエンジン」として搭載されています。

道路では、車やバイク、自転車などのさまざまな物や人が通行します。さらに、雨や雪など天候の変化や、路面積雪、落下物、道路破損や地滑りなど、道路の環境は刻々と変化します。安全な交通管制・管理のためには、さまざまな物や人が通行し刻々と変化する道路環境に対して、車やバイク、人などを正確に24時間に渡り検知しなければなりません。また、交通状況を把握するためには、物や人の検知だけではなく、天候などのシーンの認識も必要です。このような課題を解決するために、交通映像監視を開発しました。

交通映像監視の価値と利用イメージ

交通映像監視の価値は、道路の映像から交通量や逆走などの交通事象、災害などをリアルタイムで検知することで、安全な道路管制や管理を、効率的に低コストで行うことができることです。

現在、交通映像監視には27種類の機能があります。交通映像監視が検知できるさまざまなことを、5つのカテゴリー毎に紹介します。

① 交通量計測
車、歩行者、自転車の数を数えることができます。そして、それらが動いた軌跡を画面上に表示することも可能です。車両や歩行者などは色分けした四角で、軌跡は黄色の線で示しています。また、同じ道路であっても、映像の中で検知対象とする領域を分けることで、上り車線と下り車線を分けて交通量を計測することもできます。

② 交通事象検知
道路上で起こるさまざまな事象を検知します。具体的には、落下物検知、渋滞検知、車線変更検知、車両の低速検知、速度超過検知、車間距離不保持(車間距離が短い)、逆走検知、停止車両検知、落下物検知です。

③ 道路安全(道路に発生する異常の検知)
道路の冠水検知、路面積雪検知、土砂崩れ検知、道路損傷検知ができます。例えば路面積雪検知では、積雪した場所を色分けして表示したり、積雪した面積を比率で示したりすることができます。

④ 環境センシング
天候や視程(肉眼で物体をはっきりと見ることができる距離)など、道路環境をセンシングします。天候分類の例では、画面上にrainy(雨)など天気を表示します。視程測定では、VI値と呼ばれる視認性を評価する指標を表示します。他にも、煙検知、画像霧除去、低照度強化が可能です。

⑤ カメラ異常検知
最後のカテゴリーは、カメラ異常検知です。使用している定点カメラに異常があった場合に、異常を検知したり補正することができます。例えば、画角変更検知では、カメラの画角の微妙な変化を即座に検出します。衝撃などにより固定カメラの向きがずれたり、少しでも撮影範囲が変化すると、画像認識AIは精度が低下してしまいます。この機能でカメラ画角の変化を即座に検知することで、精度低下を防ぐ対処が可能です。画角変更検知以外にも、シーンマッチング、カメラゆれ補正、画像シフト補正、カメラ異常検知の機能で安定運用を支えます。

交通映像監視の技術の特長

交通映像監視エンジンは、実際の画像データから生成された、交通シーンに特化したセグメンテーション、物体検知、識別のベースモデルを保持しています。さらに、高速処理モデルとアルゴリズムによってリアルタイム処理を実現させました。このエンジンの技術には、以下のような特長があります。

  • 交通系映像監視のサービス開発で蓄積されたノウハウをベースにした、高精度 (平均>95%)で高効率のAIモデルにより、交通量計測やイベント認識などの技術が可能です。例えば、夜間の車両検出とトラッキングのためのアルゴリズムを新たに開発したことにより、 難しい夜間のケースにおいても90%以上の精度を達成しました。
  • さまざまな環境変化に対応します。開発した環境センシング機能(視程測定、低照度強化、画像霧除去など)によって、システムは自動的に環境変化を認識し、画像の品質を改善することで、交通量計測などの精度を向上させます。
  • 大規模モデル、例えばSAMのようなモデルを使用してデータを自動生成します。災害検出のためのデータが不足しているという問題に対して、大規模モデルを利用して土砂崩れや道路損傷のサンプルを正確に抽出し、さまざまな状況の学習データを自動的に生成しました。これにより、災害検出の機能の堅牢性を向上させます。

これからも、私達は大規模マルチモーダルモデルや大規模ビジョンモデルの活用について探求を続け、システムを最適化し精度を向上させていきます。

Fujitsu Kozuchiで適用検証を始めませんか

私達の技術は、幅広い機能を提供しています。交通監視の映像や画像があれば、興味のある機能をお試しいただけます。さらに、各機能を実際に体験し、理解を深めることができるように、豊富なサンプルも提供しています。今後も、私たちのシステムで道路の安全性を高めるために、より多くの機能を開発していく予定です。

交通映像監視のご紹介デモやトライアル環境については、以下よりお問い合わせください。 お問い合わせはこちら

交通映像監視の他にも、Fujitsu KozuchiのAIコアエンジンをTechBlogで紹介しています。