こんにちは。データ&セキュリティ研究所の釜野です。 富士通の先端技術をいち早く無償でお試しいただく環境として公開していますFujitsu Research Portalに11月からカメラ生体認証が加わりました。
https://portal.research.global.fujitsu.com/
今年3月にUpdates from FUJITSUにてご紹介していましたスマートフォンなどの一般的なカメラを使って手のひら静脈認証の登録処理を可能にする技術では、一般的なカメラで静脈情報を登録し、近赤外光を用いた専用センサーで照合する技術を発表しました。
https://www.fujitsu.com/jp/about/research/article/202303-auth-mobile-palm.html
今回は、その技術をより手軽に体験していただくために、ご自宅にあるwebカメラを使って実現できる手のひら静脈認証の登録と1対1照合の試用webAPIを公開しています。
この記事では、公開した技術で体験できることを説明します。
カメラ生体認証で出来る体験
① 一般的なカメラで手のひら静脈認証
webカメラなどの一般的なカメラで手のひらを撮影し、生体認証における静脈情報の登録と照合を体験することができます。 これは、波長分析や累積可算処理などの手のひらの画像から静脈パターンを強調する技術によって実現しています。
② 画像認識AI技術を利用した撮影UI
生体認証に必要な品質で手のひら画像を撮影するUIを体験することができます。 これは、画像認識AIにより手のひらの姿勢を推定し、手のひらを撮影品質の高い位置に合わせつつも、人の姿勢に無理がないようにバランスをとって誘導する技術によって実現しています。
体験のしかた (クイックスタートガイド)
必要なもの
- PC (インターネットに接続したWindows10以上のPC)
- webカメラ (PC内臓カメラでもOK)
① Fujitsu Research Portalにアカウントを作成
全ての始まりです。詳しい作成方法は、こちらも見てみてください。 https://blog.fltech.dev/entry/2023/09/29/annoucing-fujitsu-research-portal-ja
② カメラ生体認証のページにアクセス
作成したアカウントからログインして、カメラ生体認証のページにアクセスしてください。 ドキュメントには詳細な使い方や注意事項を書いているので、読んでみてください。
③ 撮影アプリをダウンロード
技術の詳細ページでは、手のひらの撮影UIを実装したアプリをダウンロードすることができます。 今回公開しているwebAPIは、このアプリで撮影したファイルが必要になります。
④ 手のひらを撮影
ダウンロードした撮影アプリを起動するとウェブカメラの画面が表示されます。 カメラに手のひらを向けて、UIの誘導に従って撮影すれば、生体認証に必要な品質の手のひら画像が撮影できます。
⑤ webAPIから登録
撮影アプリで撮影したファイルをAPIページから登録します。 登録成功の結果が得られたら、登録完了です。
⑥ もう一度手を撮影
照合用にもう一度手を撮影します。 登録用に撮影した画像では照合出来ても面白くは無いので、撮影日時を変えたり、背景を変えたりと、色々と試してみると照合出来た時に感動があります。
⑦ webAPIから照合
撮影アプリで照合用に撮影したファイルをAPIページから照合します。照合成功の結果が得られたら、成功です。 試用webAPIサーバの仕様上、1日1回登録データを削除するため、登録したその日に照合をお試しください。
今後
お客様とのコラボレーションを通じて、認証精度や処理時間の向上や、利用環境での運用技術の開発を進め、様々な分野に役立てていただくことを目指します。
まずは、ぜひFujitsu Research Portalからアカウント登録して、カメラ生体認証をお試しください。